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2020年8月号

 こんなときどうする労務トラブル回避 QA 
今月の相談 
パート労働者がいる場合の、正社員募集の告知上の留意点

Qパート労働者を募集してもなかなか応募がないので、正社員募集に切り替え募集をかけたところ、パート労働者からあらかじめ私たちにも募集の内容を知らせてほしかったとの苦情が出ました。

Aご相談の内容からすると、その苦情を申し出ているパート労働者の方は正社員になりたかったのではないでしょうか。「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に基づき、短時間・有期雇用労働者を雇用する事業主は、短時間・有期雇用労働者の通常の労働者への転換を推進するために、次のいずれかの措置を講ずる義務があります(第13条)。ここでいう「通常の労働者」とは、正社員がいる場合は正社員、いない場合はフルタイムで基幹的業務についている無期契約フルタイム労働者をいいます(以下、正社員等という)。
①正社員等の募集を行う場合においては、募集に係る事項を雇用する短
 時間・有期雇用労働者にも周知すること
②正社員等の配置を新たに行う場合において、当該配置の希望を申し出
 る機会を当該配置に係る事業所において雇用する短時間・有期雇用労
 働者に対して与えること(たとえば社内で欠員が生じた場合、社外か
 ら中途採用で人を募集・採用するのではなく短時間・有期雇用労働者
 に応募機会を与えることなど)
③一定の資格(勤続年数等会社の求める資格など)を有する短時間・有
 期雇用労働者を対象とした正社員等への転換のための試験制度を設け
 ること
④その他の正社員等への転換を推進するための措置を講ずること
 これらの措置を講ずる目的は、既に働いている短時間・有期雇用労働者にも雇用が安定している正社員等への転換のための応募の機会を与えることにあります。
 このうち、①の措置を講ずる場合には、募集に応ずる労働者が従事すべき業務の内容、賃金、労働時間その他の当該募集に係る事項について、短時間・有期雇用労働者がわかるように社内への掲示や、メールによる連絡などにより周知しなければなりません。したがって、ハローワークに正社員募集の求人票を出す場合には、あわせて事業所内掲示などにより、その募集内容を短時間・有期雇用労働者に周知しなければなりません。
 なお、募集内容は周知すれば足り、実際に応募した短時間・有期雇用労働者を正社員等として優先的に採用しなければならないというものではありません。採用するか否かについては、公正な採用選考である限り、事業主の判断に委ねられています。
 また、周知の期間も、短時間・有期雇用労働者が正社員等の募集期間が経過するまでに知ることのできるものであれば、特に限定されていません。ただし、周知したのみで応募を受け付けないとか、短時間・有期雇用労働者にも応募資格があることが容易にわからない方法で周知するなど、実質的に応募の機会を付与したとは認められないような場合には、この措置を講じたことにはなりません。
 なお、周知にあたって、特定の短時間・有期雇用労働者のみに知らせるというようなことは、それ以外の短時間・有期雇用労働者には正社員等への転換機会が与えられないということになりますので認められません。すべての短時間・有期雇用労働者に対して正社員等への転換機会が与えられるよう、公正で客観的な仕組みを整える必要があります。短時間・有期雇用労働者から正社員への転換が可能な措置を設けることは、これらの労働者のモチベーションを高め、能力発揮につながります。キャリアアップ助成金などを活用して有効な転換措置の導入も検討すべきでしょう。

\今月のポイント/

正社員の募集内容について、すべての短時間・有期雇用労働者への告知(掲示やメールなどによる)を行わなければならない。
現職の短時間・有期雇用労働者を優先的に採用しなければいけない、という義務はない。

 法律  公的年金制度の改正
短時間労働者の厚生年金の適用拡大、75歳までの
繰り下げ受給等公的年金の改正とその影響

公的年金制度改正の関連法案が国会で可決されました。これにより適用範囲や受給年齢の選択範囲、在職老齢年金の見直しなど、さまざまな制度改正が行われます。

 2020年5月29日、第201回通常国会において、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立し、6月5日に公布されました。
 今回の年金制度改正の大きなポイントは、①短時間労働者への適用拡大、②年金の繰り下げ受給年齢の選択範囲の拡充、③在職老齢年金の見直しです。その他には、確定拠出年金(iDeCo)の加入要件の見直しなどもありますが、今回は①②③についてまとめることとします。

●被用者保険(厚生年金保険、健康保険)の適用拡大
(2022年10月、2024年10月 施行)

 厚生年金保険は、その適用事業所に常時使用される70歳未満で、1週間の所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数が同じ事業所で働く正社員の4分の3以上である者は、法律上、強制被保険者となります。
 ただし、この基準を満たさないパート等の短時間労働者であっても、厚生年金保険の被保険者数が常時501人以上の適用事業所に使用される者で、①1週間の所定労働時間が20時間以上であること、②1年以上の雇用期間が見込まれること、③賃金月額が8万8000円以上(残業代や一時金などは含まない)であることの3つの条件を満たす者(学生を除く)は被保険者となります。
 今回の改正では、パート等の短時間労働者であっても被保険者となる適用事業所の規模要件が見直され、2022年10月1日からは被保険者数が常時100人を超える事業所、2024年10月1日からは常時50人を超える事業所へと拡大されることになりました。また、雇用期間についても、前述②の「1年以上の雇用見込み」から「2ヵ月超の雇用見込み」に短縮されます。なお、①の労働時間要件および③の賃金要件は現行のままです。
 厚生年金保険および健康保険、介護保険の保険料は事業主と被保険者の折半負担です。今回の改正による適用拡大でパート等の短時間労働者を雇用する中小事業主にとっては、さらに保険料の負担が増えることになります。
 また、これまで厚生年金の強制適用事業所となるのは、法人経営の事業所と、個人経営でも従業員が常時5人以上いる事業所(農林漁業やサービス業等を除く)でしたが、新たに、弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の士業事務所で常時従業員を5人以上使用している場合は適用事業所となります。

●年金の繰り下げ受給開始年齢の選択肢の拡充
(2022年4月1日 施行)

 現在、60歳台前半で支給される特別支給老齢厚生年金は別として、老齢厚生年金および老齢基礎年金は、原則として、65歳からの支給です。ただし、特例的に60歳からの繰り上げ支給と66歳からの繰り下げ支給を選択することができることになっています。このうち、繰り下げ支給は70歳までとなっていますが、改正により上限が75歳まで拡大されることになりました。
 繰り下げ支給を選択した場合には、年金額が増額され、繰り下げ1月あたり、プラス0.7%。繰り下げ上限年齢75歳から支給を受けるとすると、65歳から支給を受けるのと比べ、最大の84%の年金増となります。この改正は、2022年4月1日以降に70歳に到達する人(1952年4月2日以降に生まれた人)が対象となります。
 労働力人口が減少する中で、高年齢者の就業期間の長期化が進むことを考慮すれば、支給開始年齢上限の引き上げにより75歳から84%増額された老齢年金を受給できることは、老後の安心にもつながります。とはいえ、75歳から支給を受け始めた場合の年金受給総額が、70歳から年金の支給を受けた場合の年金受給総額を上回るのは、概ね91歳以上まで長生きした場合となります。

●在職老齢年金の見直し(2022年4月 施行)
60歳以上で老齢厚生年金の支給を受けることのできる権利を取得した人が、厚生年金保険の適用事業所に就業し厚生年金保険に加入した場合、老齢厚生年金の月額が給料や賞与の額(総報酬月額)に応じて調整され、老齢年金の一部または全額が支給停止となる場合があります。これを在職老齢年金といいます。在職老齢年金には、「60歳台前半(60~64歳)の在職老齢年金」と「65歳以上の在職老齢年金」があり、調整の仕組みが異なります。
 現在、60~64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金は、支給停止基準が月額28万円となっています。これが47万円に引き上げられます。現在、65歳以上の在職老齢年金は、年金月額と総報酬月額の合計が47万を超えた場合に支給調整されますので、この基準と同じになったことになります。
 したがって、60歳台前半の老齢厚生年金も改正後は年金月額と総報酬月額の合計が47万円になるまでは年金が全額支給されることになります。これにより、現在、60歳台前半の在職者は、年金支給停止を避けるために年金月額と報酬月額の合計で28万円未満となるような就業調整をする必要がなくなり、就労時間や就労日数を増やすこともできるようになります。とは言っても、男性は2025年度、女性は2030年度以降、60歳台前半の特別支給の老齢厚生年金の支給はありません。したがって今回の改正の影響を受けるのは、男性では1957年4月2日~1961年4月1日生まれの人、女性では1957年4月2日~1966年4月1日生まれの人のみと極めて限定的です。
 また、これまでは、65歳以上の在職老齢年金については、退職等により厚生年金被保険者の資格を喪失するまでは、年金額は改定されませんでした(退職時改定という)。しかし、今回の改正により、1年に1回(毎年10月)加入期間を年金額に反映して改定することになりました(在職時改定)。これにより、65歳を過ぎても就労を継続したことの効果が退職を待たずに早期に年金額に反映されます。これにより、年金を受給しながら働く受給権者の経済基盤の充実が図られることになりました。

1人あたり日額の上限が1万5000円に
雇用調整助成金の受給額の上限引き上げ

 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける雇用調整助成金の受給額の上限が引き上げられました。1人あたり日額8330円が1万5000円に増額されたほか、解雇等をせずに雇用の維持に努めた中小企業への助成率が10/10(100%)に拡充。すでに受給していたり、申請を行った事業主にも適用されます。なお、支給申請後に、過去の休業手当の増額を行い従業員にその分の休業手当を支給した場合は、過去に遡っての支給を受けるために再申請が必要です。(6月12日現在)

労働保険の年度更新期限が延長
今年度からは65歳以上の雇用保険料免除はなし

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、労働保険の年度更新の期間が例年の6月1日~7月10日から、8月31日まで延長となりました。今年度の年度更新では、高年齢労働者の雇用保険料免除の期間が終了し、雇用保険料の納付が必要になることに注意が必要です。したがって概算保険料の算出においては、雇用保険料の算定において65歳以上の労働者を含め雇用保険の被保険者に支払われる賃金は算定基礎となる賃金となります。当該高年齢労働者から雇用保険料を徴収する必要があります。

より実効性のある通報体制の確立を求めて
改正公益通報者保護法成立

 企業の不正を内部告発した従業員を保護する趣旨の公益通報者保護法の改正案が6月8日に参院本会議で可決、成立しました。2006年4月の施行から実に14年を要しての初の抜本的見直しとなります。内容は対象となる通報者の拡大(退職後1年以内の元従業員や役員も含む)、通報対象の範囲の拡大(刑事罰に加えて行政罰も)、従業員300人超の企業(国や自治体を含む)に、内部通報窓口の設置などの通報体制整備の義務付け、などが主な内容となっています。

新型コロナウイルス感染者への傷病手当金の支給で
国が市町村等に特例的財政支援

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、感染者および発熱等の症状で感染が疑われる者で、国民健康保険および後期高齢者医療制度に加入している被用者が休業した際に、休業期間の一部を補償する傷病手当金について、支給する市町村や後期高齢者医療広域連合、国民健康保険組合に対して、国が特例的な財政支援を行うことになりました。支給対象となるのは、働けなくなった日から起算して3日を経過した日以後の働けなくなった期間、となります。

 安全衛生  職場の感染症対策
新しい生活様式における職場の感染予防行動の
ポイント

新型コロナウイルスの感染症緊急事態宣言が解除され、社会経済活動も徐々に再開されるなか、第2波・第3波に備え、以前の日常から新しい生活様式へ意識のシフトが求められています。事業者においては、感染症拡大防止に対する取組方針を定め、労働者への周知を徹底し、労使共同での感染予防対策の実施が急務となっています。

●職場における感染予防対策
 社会経済活動を維持し、大規模な感染拡大を予防するには、個人の自主的な感染予防対策だけでは太刀打ちできません。
 新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大を防止するための基本行動は、3密(密閉空間、密集場所、密接場面)が同時に重なる場を避け、事業者、労働者それぞれが、職場内外での感染防止行動の徹底について正しい知識を持って、職場や職務の実態に即した対策に取り組むことが重要です。
 そこで、事業者においては、職場で働く人々が安全かつ安心して働くことができる環境づくりのため、従来の安全衛生法により定められた基準に加え、厚生労働省が公表している「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」や各業界団体等が公表しているガイドラインを活用し、まずは職場の状況を確認した上で、実態に即した実行可能な感染予防対策を検討することが求められます。
 具体的には①安全衛生管理体制の再確認、②換気の徹底等の作業環境管理、③職場の実態に応じた作業管理、④手洗いの励行など感染予防に関する基本的な知識も含めた労働衛生教育、⑤日々の体調管理等も含めた健康管理、などの視点での検討が必要です。
 また、労働安全衛生法に基づき選任・設置された労使で構成する安全衛生委員会等との情報共有および労働衛生の担当者とも協議し、特別な配慮を必要とする高齢者や妊産婦等に対しては、産業医等の助言を得ることも大切です。なお、安全衛生委員会等が設置・選任されていない事業所においては、産業保健総合支援センターにて、メールや電話による相談、各種情報の提供等を行っているでこちらの活用もお勧めします。

●衛生上の職場の対応ルール
 事業者においては、労働者が新型コロナウイルスに感染している可能性を含む風邪症状を呈する場合、また職場に新型コロナウイルスの陽性者や濃厚接触者が発生した場合に備え、職場内の対応ルールを作成し、周知しておくことが必須になります。
 対応ルールを設けることは、労働者独自の判断で個々に行動することを防ぎ、情報を共有することで心理的ストレスを減らし、安心して働くことができる環境づくりにもつながります。
 厚生労働省による「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」、「新型コロナウイルスの陽性者等が発生した場合における衛生上の職場の対応ルール」を参考に作成し、手洗いの励行など感染予防に関する基本的な知識も含めた労働衛生教育も行った上で、周知することが大切です。
 なお、労働者が業務に起因して新型コロナウイルスに感染したものと認められる場合には、労災保険の対象となります。特に、複数の感染者が確認された労働環境で働いていた場合や、顧客等との近接や接触の機会が多い労働環境下で働いていた場合、また医師、看護師、介護従事者等については、業務外で感染したことが明らかである場合を除き労災保険の対象となり得ます。詳しくは、厚生労働省HPに掲載されている「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」を参照してください。

●正しい情報の収集
 また事業者においては、国や地方自治体等のHPより常に最新の情報を収集し、必要に応じて職場の対応ルールを見直していくとともに、労働者に対して感染拡大を阻止するための新たな情報を提供していくことも求められます。
 今後も新型コロナウイルス感染症に関連して、様々な個別の労働紛争が生まれることを想定し、適切に対応できるよう、正しい知識を持って、職場や職務の実態に即した対策を確実に進めていきたいものです。

 調査  テレワーク実施上の課題
コミュニケーション・ロスの克服と
オンオフの切り替えがポイント

コロナ禍を契機にビジネス形態の多数派になりつつあるテレワーク。一方で、急ぎ環境を整備して取り入れた結果、実施上の課題点もいろいろと浮き彫りになってきました。最近の調査からその傾向を見てみます。

●都内企業の4月のテレワーク導入率は3月に比べて2.6倍に
 テレワークの導入率に関する調査結果はこのところ様々な機関から発表されています。ここでは東京都が実施した「テレワーク『導入率』緊急調査結果」(都内企業を対象にした調査)で見ることにします。それによると、3月時点のテレワーク導入率は企業数ベースで24.0%だったのが、4月の調査では62.7%と、約2.6倍に増加。社員数ベースでは昨年12月時点で平均約2割の実施だったのが、4月は約5割と、これも約2.5倍増加しています。
 業種別では、事務・営業職が中心の業種(情報通信業、金融業・保険業など)の4月時点の導入率は76.2%。現場作業・対人サービス業務などが中心の業種(建設業・製造業、運輸・郵便業、医療・福祉、飲食・宿泊業など)でも55.0%と過半数を超えました。

●コミュニケーション不足をどう補うかが課題?
 このようにコロナ禍を引き金にテレワークが一気に浸透したことがわかりますが、一方で実践上の課題も浮き彫りになっています。ここからは、生活者視点のリサーチに強いイード社が4月に実施したWeb調査(有効サンプル6082)の結果を見ていきます。
 グラフは、「テレワークで困ること・不便なこと」を「テレワークをしている」と答えた人(1267サンプル)に対して尋ねた結果を示しています。上位4つの回答が30%前後で拮抗しており、5番目以下と差がついています。そしてその中身は大きく分けて、コミュニケーションの取りづらさと、オンとオフの切り替えの難しさという問題に収斂されているようです。
 5位以下の中でも、「子どもが」「配偶者が」「ペットが」いるので仕事に集中できないというのは「オンオフの切り替え」に関係しますし、「チームの進捗管理がしづらい」というのはコミュニケーションの難しさに起因するものでしょう。

●「運動不足」を訴える人が7割近くも
 同調査では体調・生活面でのテレワークのデメリットも聞いています。圧倒的に多いのが「運動不足になる」で68.0%と全体の7割近く。その後は「人と話す機会が減る」(32.3%)や「気分転換ができない」(31.3%)など、ここでもコミュニケーションとオンオフ問題が続いた後に、「間食が増える」(31.1%)や「食事量が増える」(15.5%)といった食関係の内容が続きました。気分転換もままならず運動不足、そのうえ食べる量が増えるというのは健康面で問題です。同調査でテレワークの最大のメリットは「通勤時間のストレスがない」となっていますが、そのプラス面も帳消しになりかねません。企業は従業員への健康管理の強化を求められることになるでしょう。

テレワークと成果主義

 上記で紹介した株式会社イードによる調査で、「テレワークで困ること・不便なこと」の第5位に「『仕事をしている』ことを示しづらい」というのがラインクインされました(グラフ参照)。従来ならば、出勤して会社のデスクに座っていれば、物思いにふけっているだけでも仕事をしているとみなされて、労働時間にカウントされますが、同じことを自宅で、となると、自信を持って「仕事をしている」と言えなくなってしまうという、微妙な心理を示しているように思います。
 これは、テレワークの普及が、労働を量としてカウントするのではなく、質として評価されるという、時間給主義から成果主義への流れを加速させることを示唆しています。
 2018年に厚生労働省は、テレワークにおける時間外労働、休日労働、深夜労働の原則禁止を提言しました。ここには、テレワークを育児や介護などで通勤が難しい例外的な就労形態とみなす発想が根底にあるようです。しかし今日、テレワークが広く浸透・普及した結果、労働時間という概念がそもそも無意味化しつつあるのです。
 キッチンで料理をしながらプレゼン資料の構成を頭の中で考えたり、隣のベッドにいる子どもを寝かしつけながら、横のパソコンで業務連絡に目を通すといった場合などは、どこまでが「労働」なのか判別できません。賃金の根拠を労働「量」で示そうとすること自体に無理があるのです。
 テレワークが引き金となり、成果主義が今まで以上に導入される流れは変わらないと思います。問題は何をもって「成果」とみなすかという、客観的で合理的な評価のあり方です。それは突き詰めれば企業のアイデンティティをもう一度確認することにつながってきます。

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