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2020年3月号

 法律  パワハラ防止法の施行に備えて!
厚労省の指針に基づき、
会社
のパワハラ防止体制を整える

有名企業からプロスポーツ界まで、パワハラ絡みのトラブルについて報じられる機会が多くなりました。組織に関連する重大な社会問題になってきています。国も法整備で対策に乗り出しました。

 職場における「いじめ・嫌がらせ」であるパワーハラスメント(以下、パワハラ)。その防止対策を企業に義務づけるパワハラ防止法(労働施策総合推進法の一部改正)が、今年の6月(中小企業は2022年4月)から施行されます。それに伴い、1月15日、厚生労働省は、企業がパワハラを防止するための具体的措置を示した指針を告示しました。

 指針には、パワハラの定義の他に、裁判例を参考にしたパワハラに「該当すると考えられる例」「該当しないと考えられる例」について具体的に示されています(表)。また、「相談事案の事実関係の確認」や「パワハラが認められた場合の行為者への処分等の措置」など、企業の担当者にとって何がパワハラなのかや、その対応にあたり留意しなければならない内容が具体的に示されています。

●パワハラの定義と要素

 指針では、職場におけるパワハラについて、職場において行われる言動で、それが①優越的な関係を背景としたものであること、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること、③労働者の就業環境が害されるものであることの3つの要素を全て満たすものであると定義しています。ただし、その言動が、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務上の指示や指導についてはパワハラには該当しないとしています。

 ここでいう「職場」とは、労働者が仕事をする場所をいい、単に会社のみならず、出張先や取引先など労働者が業務を遂行する場所をいいます。また、「優越的な関係」とは、職務上の地位が上位にある者はもとより、同僚または部下であっても業務上必要な知識や豊富な経験をもっており、その協力が得られなければ業務を円滑に行うことが難しい場合、当該同僚または部下は優越的な関係にあるといえます。たとえば、上司よりも部下の方がITに詳しいという状況がよく発生します。その結果「部下の方が上司よりも知識・経験に長けている」という状況を利用し、「こんなこともわからないんですか?それでも課長ですか?」などと上司を誹謗中傷する部下の言動はパワハラ(逆パワハラ)に該当すると言えるでしょう。

「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動とは、社会通念に照らして、明らかに業務上必要性のない、またはその態様が相当性のないものをいいます。

「労働者の就業環境が害される」とは、その言動によりそれを受けた労働者が身体的または精神的に苦痛を受け、就業環境が不快なものとなったため、能力が十分に発揮できないなど、看過できないほどの支障が生じることをいいます。

●パワハラ防止のための会社の方針の明確化

 事業主は、パワハラによって労働者の就業環境が害されることのないように、労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上の措置を講じなければなりません(労働施策総合推進法第30条の2第1項)。

 具体的には、会社としての職場におけるパワハラ行為の禁止に関する方針を明確にし、管理監督者を含む労働者に周知・啓発しなければなりません。たとえば、社内報や社内ホームページを活用して、何がパワハラとなるのかを具体的に例示するとともに、その発生原因や背景なども含めてパワハラが起きない職場環境とするよう周知・啓発することや、定期的にパワハラ防止研修を実施するなどです。

 また、就業規則や服務規律などにパワハラ禁止規定を定めるとともに、行為者には懲戒規定を適用するなど、厳正に対処する旨を周知する必要もあります。

●相談体制の整備

 事業主は、パワハラに関する労働者からの相談に対して、その内容や状況に応じて適切かつ柔軟に対応するために、あらかじめ相談窓口を定めて、それを周知しなければなりません。相談窓口の設置にあたっては、相談担当者を決める、どのような相談体制とするか、など具体的に示すことが求められます。

 相談窓口担当者を設けた場合には、その担当者が、パワハラの相談に対して適切に対応できるよう、留意点などをまとめたマニュアルを作成し、それに基づき対応できるようにすることや相談対応についての研修を行うなどの検討も必要です。

●パワハラが起きた場合の迅速かつ適切な対応

 事業主は、パワハラの相談の申し出があった場合には、その事案に係る事実関係の迅速かつ正確および適正な対処のために、次の措置を講じなければなりません。

①事実関係の正確な確認

 相談者および行為者の双方から事実確認を行い、相談者と行為者との間で事実関係の主張に不一致がある場合などは、第三者(職場の他の労働者)からの事情聴取も必要です。

②被害者に対する配慮と加害者への処分

 パワハラの事実が確認できたら、被害者への配慮として配置転換や行為者からの謝罪などの措置も必要となります。また、行為者に対しては就業規則に基づき、必要な処分を行わなければなりません。

 なお、再発防止のためにも再度方針の説明、研修などを行う必要もあります。

 雇用  70歳までの雇用・就業の機会の確保
人生100年時代を迎え、働く意欲のある高齢者が
能力を発揮できる社会の実現に向けて!

政府は高齢者が年齢にかかわりなく働くことができる生涯現役社会の実現に向け、企業に「定年制の廃止」「定年の引き上げ」「継続雇用制度の導入」のほか、起業支援などで70歳までの雇用・就業の支援を努力義務とするように検討しています。

●高年齢者の雇用状況

 厚生労働省による令和元年の「高齢者の雇用状況」の集計をみると、再雇用などで定年後65歳まで高年齢者雇用確保措置のある企業数割合は99.8%で前年と同様で高い水準にあります。また、定年年齢を65歳とする企業数割合は17.2%(対前年1.1%増)と増加傾向にあります。さらに66歳以上働ける制度のある企業数割合をみると30.8%(同3.2%増)、70歳以上働ける制度のある企業数割合は28.9%(同3.1%増)、定年制を廃止する企業数割合は2.7%(0.1%増)となっています。このように労働力人口が減少するなかで、高齢者に労働力として長期的に就業する機会を確保する企業が増えています。

●「高齢者の雇用・就業機会の確保に関する主な検討課題」

 令和元年11月に第90回職業安定分科会雇用対策基本問題部会で、70歳までの就業機会の確保措置に関する議論が行われました。それによると、人生100年時代を迎えて働く意欲のある高齢者の雇用・就業の機会を確保するための検討課題として、60歳まで雇用していた事業主が、70歳までの就業確保についても努力義務を負うと解することが、法律上、適当であるとの見解が示されました。具体的には、高年齢雇用安定法の一部を改正して、65歳までの雇用確保措置と同様に70歳までの雇用確保措置として「定年制の廃止」「70歳までの定年延長」、「継続雇用制度の導入(再雇用、勤務延長)」に加えて、新たな選択肢として次のような措置を検討すべきとしています。

①他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現

②個人とのフリーランス契約への資金提供

③個人の起業支援

④個人の社会貢献活動参加への資金提供

 なお、上記②③④のいずれかの制度の導入は、雇用関係によるものではありません。したがって労働関係法令による様々な労働者保護が適用されないことを前提に、労使双方が十分に話し合わなければなりません。

 また、②③の制度導入においては、定年後または65歳までの継続雇用終了後にフリーランスとなる者および起業する者との間で業務委託契約を締結するなど、一定の仕事が確保される制度とするため、対象となる事業について定めることなどの検討も必要です。

 ④については、定年後または65歳までの継続雇用終了後に、それまで雇用関係にあった事業主が実施する社会貢献事業への参加、事業主が委託または出資する社会貢献事業への参加などが考えられます。

 

 ここはどうなる?働き方改革(関連法) QA 
今月の相談
有休の付与基準日が4月1日ではない従業員への法律運用

Q当社の年次有給休暇の付与基準日は毎年10月1日です。昨年4月1日から年次有給休暇を1年間に5日取得させなければならないとのことですが、施行日から1年となる3月末日まで5日の取得見込みが立たない従業員がおります。どのように対応すればよいでしょうか。

A労働基準法の一部改正により、2019年4月1日より年次有給休暇の運用が変わりました。具体的には、新たに年10日以上の年次有給休暇が発生する労働者については、1年間に5日は必ず取得させなければなりません。対象となる労働者は、管理監督者や有期雇用労働者およびパートタイマーも含みます。

 なお、前述のとおり、この法律の施行は2019年4月1日です。したがって、適用されるのは新たに年次有給休暇を付与する基準日が2019年4月1日以降に到来し、その基準日に新たに10日以上発生した労働者につき、その内の5日が取得の対象となります。

 たとえば、就業規則において、年次有給休暇の付与基準日を毎年4月1日と定めている会社の場合、2019年4月1日に新たに10日以上発生する労働者に対しては、本年3月31日までに5日間の年次有給休暇を取得させなければ法違反となります。しかし、年次有給休暇の付与基準日を毎年10月1日と定めている会社で2019年10月1日に新たに10以上発生している労働者に対しては、本年3月31日までに5日を取得させていなくとも法違反とはなりません。この会社の場合には、本年10月1日の付与基準日に新たに10日以上発生する労働者に対して2021年9月末日までに5日を取得させればよいことになります。

 また、雇入れ日方式で年次有給休暇を与えている会社においては、たとえば2018年10月1日に正社員として入社した労働者には、雇入れ日から6ヵ月経過した2019年4月1日に年次有給休暇10日を与えなければならないので、本年3月31日までに5日間を取得していなければ法違反となります。

 このように本年3月31日まで5日を取得させなければならないのは、2019年4月1日に新たに年次有給休暇が10日以上発生する労働者です。それ以前に新たに10日以上発生している労働者については、本年中に到来する付与基準日に新たに10日以上発生する年次有給休暇について当該付与基準日から1年間に5日を取得させることで差し支えありません。

 法施行日から1年間に5日の取得を求めるものではなく、法施行日を基準としてそれ以降に新たに10日以上発生する者が対象となることに注意して下さい。

 また、強制取得の要件となる「年次有給休暇10日以上」とは、新たに10日以上発生する労働者が対象です。たとえば付与基準日を4月1日とする会社のパートタイマーで、比例付与となっている者に2019年4月に新たに8日発生し、前年繰越分を含めると14日となる場合であっても、本年3月末までに5日の取得義務はありません。2019年4月に発生した年次有給休暇は8日であり、強制取得要件を満たしていないことになるためです。

 なお、前述のとおり、毎年4月1日を付与基準日としている会社で、2019年4月1日に年次有給休暇が新たに10日以上発生している労働者で取得日数が5日に満たない者がいる場合には、3月31日までに取得日数5日を満たさせないと労働基準法違反となり、30万円以下の罰金の対象となります。取得日数が5日に満たない者がいるかどうかの確認をして取得を命ずるなど適切な対応が必要となります。

   \今月のポイント/

2019年4月1日から1年間に5日の取得を求めるものではなく、

法施行日を基準としてそれ以降に新たに10日以上発生する者が

5日の取得義務の対象となる

 調査  新規学卒者の離職率の状況
3年以内離職者は新規大卒者で32%前後

人材育成のための先行投資をかけても、退職者が多く定着率が低ければ企業の成長は望めません。新規学卒者の場合は、入社後3年以内の離職者をいかに抑えるかが重要。その実態はどのようになっているのでしょうか? 昨年10月に厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況」をもとに見ていきます。

「7・5・3現象」よりは若干少ない3年以内離職率の実態

 新卒者の離職率と言えば「7・5・3現象」という傾向がよく知られています。入社3年以内に、中卒入社の7割、高卒の5割、大卒の3割が仕事を辞める(退社する)というもの。実態を見ると、2016年3月卒業者で、3年以内離職率は中卒62.4%、高卒39.2%、大卒32.0%という結果になりました。大卒はほぼ「7・5・3現象」説の通りですが、高卒や中卒は「現象」ほど高くはありません。

 これは3年以内離職率の数字ですが、1年以内離職率を見ると、最も新しい2018年3月卒業者のデータで、中卒34.9%、高卒16.8%、大卒11.6%となっています。中卒、高卒の数字は、過去10年で最も低く、大卒も過去10年間の推移を見ると比較的低い数字。「すぐにやめてしまう人」は長期的に見れば増えてはいないことがわかります。

就職環境が厳しかった年の卒業者は離職率も高くなる傾向がある

 下のグラフは、大学卒業者について、1997年3月卒業者以降の就職率と3年以内離職率の推移を示したものです。2000年~2006年ごろの、就職率が低い(=就職環境が厳しい)年の卒業者は、3年以内離職率が上がっていることがわかります。厳しい就職戦線の中で入社しても、希望する仕事に就けなかった人が相当数おり、これが3年以内の離職につながっていると考えられます。なお、2010年以降の3年以内離職率はおおむね32%前後で横ばい傾向にあります。

離職率が高い業界は固定化傾向にある

 離職率を事業所の規模別で見ると、2016年3月新規大卒者の場合、従業員5人未満企業からの離職率は57.7%に達しました。企業規模が大きくなるほど離職率も下がる傾向があります。

 産業別ではどうでしょうか?下の表は産業別の3年以内離職率の卒業年度別の推移を示したものですが、離職率の高い上位5産業はいずれの年も変わっていません(上位5産業の中では若干の変動あり)。いずれの卒業年度でも最も多かった「宿泊業、飲食サービス業」は実に半数が3年以内に離職しています。

 このように全体としては大幅な増加が見られず安定しているとは言っても、産業分類別で比較すると、人材が定着しやすい業界とそうでない業界に差があり、しかもそれが固定化されています。課題は残っていると言えるでしょう。

24時間365日、申請が可能に
経済産業省が補助金申請システムを開発

 経済産業省は昨年12月、補助金申請の手続きを効率化するための電子申請システムを開発、リリースしました。「Jグランツ」と名付けられたこのシステムを使えば、24時間365日、国や自治体の補助金関連情報を閲覧でき、書類への押印や印刷などの必要なく電子的な申請ができるようになるとのことです。現在は経産省の一部の補助金にのみ対応していますが、この4月以降は他省庁の一部の補助金にも適用。将来的な拡大が想定されています。

人口動態統計の年間推計発表
出生数、統計開始から初の90万人割れ

 厚生労働省は人口動態統計の2019年年間推計を発表しましたが、出生数が1899年の統計開始から初の90万人割れ、86万4000人になる見通しとなりました。2018年から5万4000人もの減少です。婚姻件数は58万3000件で2018年比3000件の減少。元号がかわる2019年5月以後に婚姻を先送りしたカップルが多いことが推定され、これが出生数の減少にも影響との説もあります。死亡数は137万6000人で戦後最多。自然減は51万2000人にも及んでいます。(数字は全て概算)

労働生産性の国際比較発表
日本は時間あたり、1人あたりともに36ヵ国中21位

 日本生産性本部が昨年12月に発表した「労働生産性の国際比較2019」によると、OECDデータに基づく日本の2018年の時間当たりの労働生産性は46.8ドルでOECD加盟36ヵ国中21位となりました。名目ベースで前年から1.5%上昇しましたが、順位に変動はありません。1人当たりの労働生産性は8万1258ドルで、これも21位です。日本の製造業の労働生産性水準(就業者1人あたり付加価値)は9万8157ドルで、米国の7割程度です。

職場のハラスメント対策キャッチフレーズ決定
「パワハラでなくす信用 部下の支持

 厚生労働省は、職場のハラスメント防止啓発のためのキャッチフレーズを募集、このほど各部門の大賞が決まりました。「パワハラ」部門の大賞は「パワハラでなくす信用 部下の支持」、「セクハラ」部門の大賞は「嫌そうじゃないから?いや、そうじゃないから。」、「マタハラ」部門の大賞は「マタハラを 怒っています お腹の子」となっています。各部門とも、選定委員会が選んだ候補10作品についてネット上で投票を行った結果、最多だった「ネット賞」も発表されています。

訪日外国人向けのホットライン開設1周年
相談の65%が中国語など 概要がまとまる

 国民生活センターでは、訪日外国人観光客向けの消費者トラブルの電話相談窓口を2018年12月に開設。開設から1年が経過したことを受けて、全体傾向を発表しました。それによると全体件数は2018年12月3日~2019年11月末日までで283件、言語別では中国語が126件で65%を占めています(2位は英語)。商品・役務等別では「宿泊施設」(49件)、「外食・食事宅配」(24件)の順。買い物関連では「健康食品」「化粧品」「かばん」「時計」などに関する相談が寄せられています。

全国企業倒産状況
リーマン・ショック時以来の対前年比増加

 東京商工リサーチが2019年の全国企業倒産状況を発表しました。負債総額1000万円以上の倒産件数は8383件で前年比1.7%増、前年比で増加に転じたのはリーマン・ショック時の2008年(1万5646件)以来11年ぶりとなります。ただし実数としては1990年以後の30年間で3番目に少なく、また増加率の1.7%増も高い数字ではありません(2008年は11.0%増)。負債総額は1兆4232億3800万円で前年比4.1%減。2008年の約12兆3000億円と比べると1割強にとどまります。

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